SSブログ

向きは足、位置は腕。一本の矢の様に.. [pilot]

梅雨が終わろうとしているようですが、来週はもう一押し前線が南下する予報になっています。

その後、どうせ梅雨だからと、結局あれから訓練はずっとお休みで、その代わり、どうしても上達したい横風着陸をシミュレーターで練習しています。実際の風で練習できるのが一番いいのですが、望んだら吹かず、望まない時に吹く、どうしようもないのが自然。便利なシミュレーターであっても、所詮パソコン。動きが再現されるものではないため、横風に吹かれた機体の揺れなどは体では体感できません。画面の中のグラフィックスだけが頼りで、特に難しい所です。それでも、自分の規正値を超える16KT真横の風(実際には、一人の時にここまで吹いたら、吹きそうならば、離着陸しませんが)で左右両方の風で練習しています。

イメージ トレーニングも組み合わせます。向きは足、位置は腕... 深く、浅く。軌跡は滑走路に対して真直ぐ、一本の矢の様に... 真直ぐ。動きを止めるように...。ふと「風が変わったら??」などと考える。でも、まだ、とっさに体が動きそうな気がしない。シミュレーターをやっていないくても頭の中で想像します。街を歩くときも、一本の直線を想像します。向きを変える、位置を変える。頭の中では操縦席でラダーと操縦桿を操作している自分。自分を操縦するように。ふと風を感じて、一瞬現実に引き戻されても、自分はまだあの飛行場にいるような気がする。滑走路手前を降下中、接地点を見ながら、水平線が高度を上げて来る(実際は逆)、そろそろパワー アイドルにするあたり...

画面の中では時々、いたずらにオーバー コントロールして、景色の変化を何度も見つめます(これは危ないので、実機ではできない)、実機ではできないほど、大きく左右にスライドさせたり、左右に頭を振ったり、滑走路の線を基準にして何度も行います。シミュレーターとはいえ、再離陸して、場周経路を回って来る時間が勿体ないので、着陸後はすぐにベース手前に状況をリセット。もう一度。風に強弱をつけてもう一度。逆向きから。もっと強い風で。リプレイ映像で問題を見つけながら、上手く行っても行かなくても、何度も行います。

そうそう、そうだ。風向きでベースやファイナルの飛ばし方も変えるんだった。いつも頭で思っていたのに、どうしても中だるみ? してしまう実機でのベース... シミュレーターでならば、自分で設定した風。嫌というほどわかっている風向きから、あるべき降下率や地上の軌跡を想像して、エンジンの回転を変化させて降下率を制御したり、あるいは早く、遅くターンしたり。Low workと同じ様にやらなきゃ.. まだまだ自分が個別に身につけた技術を、総合的に使えていないので、こういう気付きがあるのでしょう。自分の未熟さが恥ずかしい。

向きは足、位置は腕。出来は、まだまだだけど、少しは身に付いてきたように思います。いままで着陸では高度と速度の処理に目一杯の力を使っていたのだと思います。高起こししないように、バルーニングしないように、三点接地しないように、接地位置の「前後」を狙って。だいたいいつも横風は弱めで、天候には恵まれていたので、横風着力も大体の対処でなんとかなっていたのでしょう。しかし、今になって強い横風の恐ろしさを知り、知った以上は、避けては通れません。万が一、どんな横風が吹いても、自信をもって操作操縦できるようにならねばなりません。高度と速度、向きと左右(の位置)も。そう、最初からずっとそうでなくてはならなかったのです。もっと上手に安全に飛ばせる力をつけねばなりません。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:blog

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。