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one step further [pilot]

今年の飛行、はかどるとよいのですが、と、やや気弱かつ他人事なこの頃。無理のない範囲で (無理は危険の芽) 頑張れるかどうか、という事の他に、本業の都合と天候とがうまくかみ合わないといけないという、自力ではどうにもならない事もあって、まぁ仕方ない面も大きい。しかしできる範囲では、頑張ってきた。

ところでここ数年、正月はなんとなく駅伝を見ています。きっかけは数年前、山の神、柏原選手の衝撃的な5区の走りを見たこと。専門的な意味ではなく、なんなんだ、これは! という感動と驚愕。あれほど何かを強く願い、苦しそうに頑張っている人間を見たことがなかった。(スポーツを、ほとんど見ないためだろうか。)

解説者の話から察するに、すべての選手にとって駅伝は、他チーム、ランナーとの戦い以上に、それぞれの選手にとって、自分との戦いに他ならないだろう。選手は、その準備として、普通の人間には考えられないような努力、準備をすべて終え、スタートラインに立つ。全く比較にさえならないレベルだが、かつて自分が中学生時代に長距離走に取り組んだ経験とあわせて考えると、大雑把に言って長距離走とは、昨日までの自分に「今」打ち勝つ事、今走っている自分の前に半歩でも出る事、その上で明日には今日の自分を超える事。そういうようなものだと思う。

長距離走に必要な物事はいろいろあるだろうが、何よりも自分が絶対にそうするのだという意識、気持ち、気力は絶対に欠かせないだろう。目標というよりは、執念、強い祈り、もしくは切実な願い事に近いような気がするが、絶対にそうするのだという意識で、目標に向かって、強い気持ちを燃料に、自分の限界を押し上げて行く毎日だろう。とても重くて持ち上げられない巨大な岩のようなものを、くる日もくる日も踏ん張って、踏ん張って、少しづつ、じわりじわりと、わずかでも高く、もっともっと高く押し上げるような感じだろう。持ち上げようにも、落ちてくる時もあるだろう。それでも続ける。最初の目標に届く頃には、さらにもっと遠い目標が見えてくるだろう。強靭と言って良いのかどうかわからないが、控えめに考えても、平均よりは強い精神力が欠かせないだろう。

そうして毎日を過ごし、自分の都合とは全く関係なく行われる大会の日に最高の結果が出せるよう、常人では考えられないような練習と調整を続けて、どんなコンディションであってもベストを尽くす。その時、自分の前を走る、イメージの中の自分を追い越せるよう (追いつくのではない、追い越す)、それぞれの選手が無心に、あるいは何かを一心に強く願いながら走る。大会でどのような結果であれ、怠けたり、ふざけたりして走っているランナーはいないだろう。想像するのが難しいが、一生懸命とか必死という言葉があれほどわかりやすく視覚化されるスポーツが他にもあるのだろうか。例えリタイヤしたとしても、その時のベストを尽くした結果だろう。そして時々、誰にも信じられないような、昨日までは誰にも成し得なかった、どこにもなかった素晴らしい結果を叩き出す人間もいる。世の中には、それくらい頑張っている人達が確実にいる。この人達はきっと「できる範囲では、頑張ってきた」などとは言わないだろう。物凄い事だと思う。

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